行ってみたいと思い続けてきた熊野三山。ペットと同宿できる宿が少ない中、なんとか探し出し、やっと実現することが出来た。「椿道旅館」串本大島にある旅館だ。 本州最南端の潮岬と橋杭岩を見た後 大橋〜ループ橋を渡って大島へ入る。しばらく走ると左手に宿が見えてきた。道路からは少し小高い所に建っているので、正面の階段もしくは裏手のスロープを使って荷物を運ばなくてはいけない。わが家は荷物が多い(ワンコ用が主)ので 階段・スロープのどちらが楽だろう…と思いながら2〜3往復をした。愛犬のため そして食事前の運動と思えば苦にもならない(笑)。 |
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部屋は1階の和室。バストイレは別と聞いていたが、廊下を出て左に曲がればすぐに洗面・トイレ、そしてお風呂へと続く。ほとんどバストイレ付の部屋と同じだ。 |
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部屋は少し狭い。愛犬のサークルを設置すれば2人分のお布団を敷けるかな…という感じだ。しかし、部屋から直接外に出入りが出来るように大きなサッシ窓が2面あるので明るい部屋だった。愛犬はサッシから外が見られるので ご機嫌な様子で眺めていた。 |
平日だったこともあり 宿泊はわが家だけ。 ということで食事処へ愛犬を連れて行っても良いと言っていただけた。食事は和食。「おしながき」を見て数の多さにビックリしたが、一品の量がそれほど多くなかったので美味しくいただくことが出来た。食前酒のブランデー梅酒。アルコールが苦手の私だが、甘くて口当たりが良かったので、料理と一緒に少しずつ飲んでいるうちに飲み干してしまった。前菜のジャーキーと燻製はオーナー手作りだ。いろんなモノをジャーキー・燻製にして販売もしている。お
りはトビウオ・スマカツオ・チカメキントキ。オーナーこだわりの醤油でいただく。初めてトビウオとチカメキントキ(名前を聞いたのも初めてだ)を食べたが 新鮮でとても美味しかった。焼き物のマツタケのフランス鴨ロースはさみにアカイカとキュウリの酢の物。グレの塩焼き。鶏もも肉の治部煮とエビとコーンのつなぎ揚げ。冬瓜のあんかけ汁。デザートはパイナップルのシャーベットだ。アカイカはとても柔らかく 本当にイカなのか…と思うほどだった。 |
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食材はもちろんだがお水にもこだわりがあり、2種類の湧水を汲みに行き、お茶用・コーヒー用にそれぞれ分けて使っているらしい。食事中にいただいたほうじ茶も食後にフリースペース部屋でセルフで入れた粗挽きコーヒーもとても美味しかったのはお水だろうか…。 |
朝食 : サバの味醂干し・隠元豆の胡麻和え・蒲鉾・金柑甘露煮・山椒昆布ジャコの佃煮・温泉卵・安納芋とネギの味噌汁・糠漬け・れんこんご飯。脂がのったサバが美味しくて隠元は柔らかい。湯がいて柔らかいのではなく、歯ごたえがちゃんとあるのに柔らかいのだ。 れんこんご飯は初めて食べた。梅肉を添えて食したがサクサクのレンコンと梅肉がいい具合に合い、あっさりとしていた。夕食・朝食とも 新鮮な地元の食材をお腹一杯に味わうことが出来た。 オーナー夫妻はとても気さくで、ご主人の釣り好きが高じて脱サラし、串本に移り住んだとか…。料理はご主人が話していたが「おふくろの味」を意識されているようだ。 |
建物の周囲はガーデニングが施され、食事処のテーブルに飾られていた花が庭に咲いていた。季節ごとに草花が楽しめるように工夫されている。特に旅館名に付いている椿がきれいと聞いたので、その時期に再訪問してみたいと思う。「椿道旅館」わが家にとって 満足度の高いお宿だった。 |
(2012/10/4泊) (2012/11/4掲載) (京まろさん ワンとの生活)
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