東北自動車道の近くに位置する目的の宿は、コテージわん's(ワンズ)。知り合いの家族がここに宿泊して、なかなか良かったという話を聴き、行ってみました。 宿の場所は思いの外、別荘の分譲地の中にあるような感じの立地なのですが、木々がそれをあまり感じさせません。その中にコテージが数件集まっているわん'sはありました。クラブハウスと呼ばれる管理棟は、食堂兼オーナーの自宅でもあるような、少々大きめのログハウスがあり、その2階のベランダからは大きい犬が2匹、ワンワンと私たちを歓迎してくれています。 まずはチェックインです。管理棟の中はストーブで暑い位で、いらっしゃいませと歓迎を受けます。手続きをして一旦外に出て、私たちはオーナーのお父さんからひとつのコテージを案内して頂きました。 コテージの玄関は手すりに囲われたテラスをあがった所にあります。テラスの大きさは椅子を出してくつろげそうな広さがあって、玄関横には犬の足を洗う為の水道やバケツなども完備しています。気配りが感じられた点としては、このテラスにも手すりと柵がついていて、コテージの玄関を犬が飛び出してしまっても、もうひとつテラスにあるロック式の扉を開けないと、外に出られないようになっていることです。 そして、整然と並んで建っているコテージには、それぞれコテージの建物と同じ位のサイズの中庭が横についている事も工夫がみられました。このプライベートな中庭も、しっかりした柵で囲まれて、安心して犬を放す事ができるようになっていて嬉しい設備でした。 こんな風にコテージひとつひとつが独立しているので、犬連れの旅行者が廻りに気兼ねする事なく、リラックスできるように作られている事がここの良さでしょうか。元々犬を飼う前はソロで旅をしていた私たちにとっても、気分的にとても楽な宿という感じでした。1つ屋根の下、色々な飼い主さんやお客さんが混在していると、どうしても気をつかわなければなりません。反面、独立したキャビンだとなかなか宿主さんやお客さんと交流がしにくくなってしまうのはマイナス点ですが、その分自宅のようにくつろげる空間が与えられる事で、貴重なリラックス環境が手に入るわけです。 コテージの中はシンプルなベッドとテーブル、ユニットバスなど基本的な設備が揃っています。決して豪華ではないですし、ある意味山小屋のような質
な雰囲気と言ってもいいようなものですが、ポイントはしっかり抑えられていてました。アメニティとしての浴衣などもありました。 車をコテージに横付けして、荷物を運び込んだあと、まずはお茶でひと休憩。テーブル横にあるサッシ窓をあけてみると、横に併設されている車2台分位のスペースの中庭が広がります。そう、ちょっとした犬の用たしは、わざわざ玄関から靴を履いて外へ出なくても、ここから愛犬を外に放せばよいようになっているようでした。 一息ついて、周辺を散歩してみる事にしました。まだ日が暮れるまでには時間があったので、地図をみながら敷地内にあるドッグランへ向かいます。林の中を抜ける遊歩道は、雪どけ水の為に少々ぬかるんでいましたが、渡してある板の上を歩いていくと、柵に囲まれた1400坪の規模があるらしい広いドッグランに出ました。アジリティ機具がおいてあるスペースと、手作りのベンチのあるスペースの2つが、柵で区切られてありました。地面は芝になっています。 まだ日陰には残雪がありましたが、貸し切りのドッグランでまたひと運動させます。ただ残念な事にアジリティ機具は痛みが目立っていました。野外に設置されっぱなしだとどうしても痛んでしまうのは仕方がない事なのですが、使う人が出してあとで片付ける、そのようなルールにすれば良いのではと思いましたが。泥に埋もれていたり、スラロームのポールが折れていたりしていたため、残念ながら雰囲気があまりよくありません。でも広さがあるのでディスクとボールで思う存分遊べるので、使い方次第という感想でした。 リードに繋いで今度はぐるっと別荘地周辺を一周します。我々が泊まるコテージ以外にも、立派な貸別荘のような建物が数戸ありました。また管理棟の横にもこじんまりしたドッグランが1つ。そしてその手前に、ペット霊園までありました。きっとオーナーさんが飼っていた動物たちを祀っているのでしょう。ひとつの村のような感です。 部屋に戻って夕食まで一休み。お風呂にはしっかり入ってきたので、ユニットバスの風呂を使う事はありませんでしたが、しばらくするとテラスまで宿主さんが青いコンテナを2つ、運んできてくれました。これがどうやら噂の夕食らしく、蟹がいっぱい。ここは冬場、蟹しゃぶがつくという話で期待していたのでした。 その量は相当なもので、また那須という土地柄、正直鮮度はあまり期待していなかったのですが、充分に新鮮でおいしい蟹でした。くーは私達が食べている間、フンフンと鼻を忙しく活動させていましたが、最後は疲れていたのもあって、自分の食事前に寝てしまいました。私達はすっかり蟹だらけになった手を洗いながら、満腹感に満足しつながら、早めに就寝する事にします。 翌朝はやはりドッグランまで散歩で目を醒まします。残念ながら天気が曇っているので、2月の那須の寒さを感じながらくーのお付き合い。キャビンに戻ると、やはり朝御飯がテラスに届けられていました。そのボリュームにまたまた驚きです。普通のパン食なのですが、おいしく量も満足できるものでした。 色々な犬用の設備があるので、時間ぎりぎりまで宿の設備で遊ばせたあとに、チェックアウトしました。途中、那須のメインストリート沿いでちょっとしたお土産を買いましたが、まだまだ調べれば面白そうなお店がありそうなので、今度は愛犬と一緒に入れる食堂や、トレッキングができるコースを、この宿をベースにオフシーズンに来るのもよいとあらためて思いました。 また最近の情報では、WAN WAN WANという名前の新しいドッグランができたらしいです。1400坪のドッグランは雑草のメンテナンスが大変だったようです。広すぎるというのも問題なんですね。この冬も新しくなったわんズに是非行ってみようと思っています。 (2004/02/13〜14 宿泊) (2005/12/7掲載)(東京都、Yさん
くーたら日記 Hill Breeze)
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